マルチタスクに憧れて。
私は極めてシングルフォーカスなタイプだと思う。
何かをしていて話しかけられると手が止まってしまう。止まるだけならいいのだが、手を止めないでやろうとするととんでもない間違いを犯すことも。
なので、女子のお喋りにはなかなかうまいこと入っていけません。
彼らは手を動かし口を動かし尚且つ密かに頭を動かして効率よくやる方法を考えている。
世の女性というのはとんでもない生き物なのです。
わたしにもただ一つ密かなるマルチタスクがある。
ADDの悪の産物とも言えるそれは、、、
車の運転をしながら携帯を。
今やったら捕まりますので、やりませんが。
普通に車の運転だけしていると、30分もするとドロドロに眠くなる。それを予防するのにも携帯で勉強したり調べ物をして隙間時間を有効活用。知識も詰め込みながら車も運転できるという、ながらのお得感。
運転中の眠気に関してはストラテラを飲み始めてからは大分良くなった。これに関しては耐性で弱まることはあっても飲んでいるといないとでは歴然とした違いがある。
しかし、こんなにうとうとしていてよくまぁ事故も起こさずに今まで北海道で車の運転をしていたなと他人事のように思うのだが、
ひとえにそれは運の良さだけではないような気もするのだ。
大きな事故はなく小さな凡ミスをよくしてしまうADD族について面白い書き方をしている本があったので紹介させていただきます。
姜正憲先の著書「はじめてのADHD診察」という臨床の先生向けに記された本だ。司馬先生然り執筆しているこの先生自身がADDということで、ご自身の経験が多くかかれていてとても読みやすい。
本の中に姜先生も「経験を積んでも未だにときどきこすったり小さな事故を起こしてしまうことはあるけど、不思議と大きな事故を起こしたことはない」と書いてあり、私もその通りだったので、読んでいて何度も頷いてしまう場面があった。
もしかすると、不注意だけでなくピンチをすり抜ける野性の反射神経のようなものも備えているのかもしれない。
私が今まで読んだ数冊のADDの本ではマルチタスクなADDの登場人物が登場することが多い。
だとすればなぜマルチタスクを与えなかったのか!神よ、と訴えたいところだがそもそもADDというのはスペクトラムなものであり、個体差や育った環境、気質で症状もそれぞれなのである。
なので、自分に与えられた長所でいかにしてこの世で徳を積めるのか考えながら生きて行きたい。
しかし密かにマルチタスクへの憧れは抱いたままにしておこう。